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自然と人が集まる、居心地の良い住まいの作り方

住まい

長引くコロナ禍の影響により、仲の良い友人や、親戚の方を気軽にお家に招くことも難しい昨今ですが、いつか必ず訪れるアフターコロナに向けて、“人が集まる住まい”を今から作っていきませんか?

今回は経験豊富なインテリアコーディネーターさんに、訪れた人がつい長居したくなるような素敵な住まいづくりについてアドバイスをいただきました。

実際にコーディネートを手掛けられたモデルハウスをご案内!

今回アドバイスをいただいたのは、住まい・オフィス・商業施設など幅広いインテリアコーディネートを手がけるデザインアークの森川さん。実際に手掛けられた最新のモデルハウス「レア神前Ⅳ 7号地」を案内していただきながら、住まいづくりのコツをお伺いしました。

数多くのコーディネートを手掛けられてきたデザインアークの森川さん。

「今回のモデルハウスのファミリーイメージは3歳と0歳のお子様がいらっしゃる20代後半のご夫婦で、コンセプトは“人が集まる暮らし”です。
お料理上手な奥様がママ友とランチ会を開いたり、ご家族で屋上バーベキューを楽しんだり、人と接する機会が減った今だからこそ、家族が自然と集まる、訪れた人が長居したくなる、そんなコーディネートに仕上げました」

モデルハウス「レア神前Ⅳ7号地」

隣の6号地も森川さんがコーディネートを担当されたので、見学の際はぜひ見比べてチェックしてみましょう。

自然と人が集まり、ゆったりと過ごすLDKの作り方

「“人が集まる暮らし”には2つの意味があって、ひとつは“家族が集まる”こと、もうひとつは、“友人や親戚が集まる”ことです。お家の中心であるLDKはそのどちらにも対応した重要なスポットなので、限られた空間の中に多くのテクニックをちりばめました。
ひとつずつ紹介しますので、今のお家で取り入れられそうなものがあれば、ぜひ実践してみてください」

森川さんに案内され、エントランスからLDKに続くドアを開けると、まず目にはいるのが、大きなダイニングテーブル。テーブルの片側はダイニングチェアなのに対し、もう片側はソファになっているのが特徴的です。

「LDKに入ってすぐ目の前にテーブルやイスを置くことで、ご家族や訪れた人が自然に座りたくなるような雰囲気にしました。また一般的なLDKの場合、ダイニングスペースとリビングスペースを分けられ、それぞれに人が滞在しますが、ソファダイニングという形をとることで、人が一箇所に集まるようにもしています」

LDKのドアを開けると真っ先に目に飛び込んでくるソファダイニング。

「ソファダイニングにするメリットは他にもあります。例えばこちらのお家の場合、LDK自体はそこまで広くはないんですが、本来別々だったリビングとダイニングの要素をミックスすることで、生活動線にゆとりが生まれ、部屋をより広く見せることができます」

確かに動線がスッキリしているからか、窮屈な印象は一切ありません。ただ、気になるのは、チェアで統一させるなどして、必ずしも片側はソファである必要はないのでは?という点。

「実はこれも“あえての”ソファなんです。ソファの良いところは、座る人数をある程度自由に調整できるところです。
普通に2人で座るもいいし、つめて3人で座ったり、おじいちゃんおばあちゃんが来られた時に、お孫さんと4人で座ることだってソファでなら可能ですから」

ソファを使って滞在人数を調整することは、シンプルだけど非常に便利なテクニック。“人が集まる暮らし”というコンセプトにもぴったりとマッチします。

動線にゆとりがあり、広々とした印象のLDK。

ダイニングテーブル・チェアを選ぶ際のポイントも教えていただきました。

「テーブルの高さとチェアの座面の高さの差(差尺)がだいたい250~300㎜が使いやすいとされています。
今回モデルハウスでは、テーブルの高さは706㎜、ソファとチェアの高さは440㎜、差尺は266㎜の使いやすいサイズ感で選定しました。

こちらのソファは座面が高めで、且つ、座面が沈みこむタイプではなく座った時にしっかりと反発のある座り心地のものですので、通常のチェアと同じように合わせることができます。

一般的にはソファダイニングというとテーブルが650~680㎜ぐらいの低いタイプをイメージされるかもしれません。
低いタイプはお部屋に開放感が生まれる、お子様や高齢者にやさしいサイズである、等のメリットがありますが、長身の大人が使うと少々使いづらかったり、また反対側に合わせるチェアの種類が限られるといった点もありますのでご注意ください。」

ダイニングテーブル・チェアを選ばれる際は、これらのアドバイスをもとに、ご家族のライフスタイルに合ったサイズを選んでみてくださいね。

「あとは心地良くて思わず長居したくなるように、お家全体のカラーやテイスト、各種インテリアにもこだわりました。全体のカラーは落ち着いた温かみのある暖色系でまとめ、トレンドを意識して70年代のヴィンテージ風アイテムやグリーンをアクセントとし、空間に柔らかさを与える曲線のアイテムや、家の中にいながら癒しをくれる観葉植物を多く取り入れるようにしました」

ベルベット素材のグリーンが美しいレトロな雰囲気のソファと、ペルシャ絨毯風のラグがヴィンテージ感を演出。

壁のアートや小物、椅子の背もたれ部分などよく目に触れる部分に曲線が入ることで一帯が柔らかい雰囲気に。

白壁に映えるウォールハンギンググリーン。

さまざまなトレンドを取り入れつつ“人が集まる暮らし”のコーディネートを行った森川さんですが、同時にもうひとつの試みも実践されたそうです。

「サブテーマとして“サスティナブル”の要素も取り入れています。“維持できる”とか、“耐えうる”という意味で、SDGsの影響から一般的にも広く知られるようになりました。
インテリアからサスティナブルを考え、再生可能な素材や色あせないデザイン、上質で長く使えるアイテムをセレクトしています」

幾何学的な光を放つキルティング加工のペンダントライトは再生可能なガラス製のものをチョイス。

先ほど紹介したソファも上質。張地は撥水加工がされているのでお手入れが簡単で、張地が古くなったら張り替えることもできるなど長く使えるものを選んだという。

「地球環境を考えてほしいとか、そういった難しいことではなくって、サスティナブルという考え方が、すごくインテリアとマッチするんです。
例えば少々値段が高くても、丈夫で質の良いものを長く使った方が結果的に経済的にも良いですし、長く使うことで自然と思い入れも深くなるなど、良いことづくしなんです」

サスティナブルを意識して、上質なインテリアや再生可能なインテリアを生活に取り入れることは、家族にとっても、地球にとっても良いということですね。

“火のあるところに人は集まる”
ルーフバルコニーの魅力

次に森川さんにご案内いただいたのは、おうちのもう一つの主役であるルーフバルコニー

「モデルハウス全体のコンセプトを考えるきっかけになったのは先ほど紹介したLDKではなく、このルーフバルコニーでした。気持ちの良いこの空間を最大限に活かすためにはどうすれば良いかと考えて導き出したのが、“人が集まる暮らし”でした」

広がる空を独り占めできて、遠くには美しい山々も望めるルーフバルコニー。家全体のコンセプトを決定づけた場所というのも納得できる魅力的な空間です。
そんなバルコニーの中央にはファイヤーピットテーブルと異国情緒あふれるチェアが並べられていました。

「昔からよく言われるように、“火のあるところに人は集まる”ということでファイヤーピットテーブルをセットしました。
暖かい季節には友人を招いてバーベキューやホームパーティーを楽しんだり、寒い季節には家族で焚火を囲んで暖をとったりして過ごしていただきたいですね。また、お家の中で少しでもリゾート感を満喫して欲しいという思いからラタン調のチェアをセレクトしました」

ファイヤーピットテーブルとラタン調のチェア。

取材に訪れたのは日中でしたが、森川さん曰く「夕方から夜にかけての雰囲気もおすすめ」なんだとか。

「山の向こうに夕日が沈んでいく様子が本当に美しくて、夜になると綺麗な星空に変わっていくんです。雲のない日の夜に天体望遠鏡で星を眺めたり、テントを張ってベランピングをしてみても楽しいと思いますよ」

コロナ禍はもちろん、アフターコロナも活躍間違いなしのルーフバルコニーで、思う存分“おうちアウトドア”を満喫してみたいですね。

スポット別こだわりコーディネート

“人が集まる暮らし”というコンセプトを忠実に実現しているLDKとルーフバルコニーですが、そのほかのスポットはどのような形でコンセプトと向き合っているのでしょう。

「もちろん、すべてのスポットを“人が集まる暮らし”に合わせてコーディネートすることはできません。ベッドルームやキッズルームといったご家族のプライベート空間や、トイレやお風呂に人を集めてしまうわけにはいきませんからね(笑)。
とはいえ、それぞれのスポットに別のコンセプトを設けてしまうと、それはそれでおうち全体のまとまりがなくなってしまいます。ですので、コンセプトから逸脱しないように、全体なテイストをまとめました」

森川さんがお家全体のテイストとして意識されたことは、“温かみがある”、“長居したくなる”、“サスティナブル”といったメインコンセプトともリンクする内容。さらに、よりまとまり感が生まれるような細かいテクニックも駆使されたんだとか。
一体どんなテクニックが使われているのか、ここからはスポットごとのポイントを解説していただきます。

和室


「LDKに隣接する和室は、より多くの人が訪れた際に、LDKの延長として使っていただける空間になっています。
普段の使い方としては、小さなお子様の遊び場所やお昼寝スペース、またリラックスできる空間にもなりますし、アイロン掛けなどの家事をする場所にもできます」

こじんまりとした空間には小さなテーブルとビーズクッション。

雨の日に大活躍間違いなしの昇降式の室内物干し。

「この空間でこだわったアイテムはビーズクッションです。若いご夫婦の想定なので、座布団で座るというシチュエーションよりも、クッションにもたれて足を伸ばして、ゆったりと過ごしていただきたいと思いました。
色はグリーンをチョイスしていますが、これは畳の色に合わせたというよりも、LDKのソファに合わせたといった方が正しいですね」

あえて違うスポットのアイテムと色を合わせる意味とは……。さっそくプロのテクニックを聞くことができそうです。

「お家全体のテイストを合わせる際の考え方として、別々のスポットにあるインテリアを少しだけリンクさせることを意識してみてください。そうすることで小さなまとまりが生まれるんですね。
“やるならもっと徹底した方がいいのでは?”と思われるかもしれませんが、やりすぎると逆にくどくなってしまうので、“少しだけ”というのがポイントです」

キッチン


「木の温もり感があふれる表情豊かなキッチンは、無垢の木でつくられていて、時間とともにより深く落ち着いた色合いに変化し、使い続けることでヴィンテージ感が増していくという素敵な空間になっています。

取手にはアイアンが使われています。ナチュラルとブラックの組合せは人気があり、温かい雰囲気を適度に引き締めることができ、同時に重厚感を出すこともできるんですよ」

細いブラックのアイアンが絶妙なアクセントに。

そう聞くと、これまでに紹介していただいたスポットの中にも確かにブラックのアイアンがさりげなく登場していました。

キーワードを意識していても、色味や素材感がバラバラでは結果としてミスマッチに繋がってしまうそう。家具はもちろん、クッションや小物などを置く際にも、意識しておきたいポイントです。

ダイニングテーブルやチェアの脚もアイアン素材。

テラスのテーブルやチェアも同じように脚がアイアン素材。

「おっしゃる通りで、このアイアンを参考にして、ほかのスポットでリンクさせています。今話を聞いてふわっと思い出されたように、自然に感じられるくらいが理想的ですね」

エントランス

「玄関のドアを開けてすぐ近くにあるインテリアを注目してみてください。繰り返しになりますが、ここでも色や形のリンクがさりげなく入っていますよ」

正面には曲線模様のアート。右手には淡いグリーンの花瓶。ほかの部屋のアイテムとさりげなくリンクしている。

「これはコーディネートではなく間取りの話になりますが、コロナ禍になって以降、エントランスに洗面台を置かれるというパターンが増えてきました。非常に便利なので自由設計でお家を建てられる際にはぜひ検討していただきたいポイントですね。
あとはハンガーがついたストレージスペースも魅力的です。雨の日に濡れたレインコートをかけたり、お客様が来られた際は上着をかけてもらったり、シーンに合わせて便利に使い分けられます」

エントランスにある便利な洗面台。

ハンガーのついたストレージスペース。

ベッドルーム

「1日の疲れを癒す場所として、柔らかいイメージのファブリックや、円形の柔らかさが感じられるアイテムを取り入れ、リラックスしやすい雰囲気にしました」

柔らかい色合いで統一された寝室。ベッドの脇には球体のライトが。

LDKにもあった曲線のアイテムがここでリンク。さらに寝室の一角に大きな鏡が置かれたスペースを発見しました。

「テレワークが一般的になるにつれて、お部屋の中に小さな書斎がある間取りが増えてきました。しかし、こちらのお部屋ではあえて奥様のドレッシングルームにしました。家事や子育てで忙しく、自分の時間や場所がなかなかない奥様に、寝る前のひと時をゆったりとすごしていただきたいですね」

大きな丸い鏡が印象的なドレッシングルーム。

お化粧だけでなく、読書をしたり、スマホを見たりするのにも使えそうなちょうどいいスペース。ただし、今回のような間取りでなくとも、同じようなスペースを作ることは不可能ではないと森川さんは言います。

「壁に面する形でカウンターテーブルを置いて大きな鏡をたてかければ、そこはもうドレッシングルームなんです。こういった大きな鏡を置ければ、部屋を広く見せることができるのでおすすめです」

キッズルーム

「こちらは3歳の女の子の部屋です。まだ小さいので子ども部屋というよりもワクワクする遊び部屋という感じに仕上げました」

身長計やアルファベットの装飾など、子どもの好奇心をくすぐるアートが満載のお部屋。部屋の真ん中にはキュートな子ども用テーブルとチェアが置かれています。

可愛いアートに彩られたキッズルーム。

「コロコロデスク&チェアです。名前の通りコロコロと転がすことで、テーブルになったり、ソファになったり、本棚になったりと、使う年齢に応じてさまざまな形に変わります。お子様にとっては初めてのマイ家具であり、長く愛用する思い出深い家具になると思いますよ」

子供と共に成長するコロコロデスク。

LDKで聞いたサスティナブルな要素がこんなところに。長く愛用することで、自然と物を大切にするという気持ちが芽生えそうですね。

理想の住まいを実現する自由設計

“人が集まる暮らし”を叶える、さまざまなアドバイスをいただきましたが、いかがでしたでしょうか。今すぐはじめられるポイントも多かったので、気になった方はぜひ実践してみましょう。その際はサスティナブルを意識してみてください。

また、今回の記事を通して、理想の住まいづくりが実現する“自由設計”について興味を持たれた方もいらっしゃると思います。今回ご紹介した「レア神前Ⅳ」のモデルハウスも、自由設計によって生まれたお家です。
いつでも来場可能なので、間取りやコーディネートの参考に、お気軽に現地を訪ねてみてはいかがでしょうか。公式ホームページをぜひチェックしてみてください!

取材協力
株式会社デザインアーク インテリアコーディネーター 森川さん

住宅展示場や分譲地のモデルハウス、ハウスメーカーのショールームなどのインテリアに関するあらゆるご提案を行っています。豊富なノウハウを駆使し、コンセプト提案を含めた総合的なコーディネートをご提供します。
https://www.designarc.co.jp/divisions/interior/

モデルハウス
レア神前Ⅳ 7号地

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https://www.fuji-ie.com/bukken/4787/